「もう忘れよう・・・この家と一緒に」
思い出の場所を壊すことで、悲しい記憶を封印しようとする老人。その目の前に突然現れた祖母を名乗る若い女性。二人は記憶を頼りに70年という歳月をさかのぼる。
昭和初期の日本
北海道の祖父の家で過ごした夏休み、
女性解放運動に燃える母と、劇団に身を置く奔放な叔母。見世物小屋で生活を立てて二人を養っていた祖父。そして一発の銃声と共に消えた初恋の人。
楽しかったこと、悲しかったこと、ひとつひとつの記憶が鮮明によみがえり、いつしか身も心も子どもへと戻っていた
風の強い夏の日・・・大切な人を失ったあの日
遠い記憶の中で見つけた真実とは・・・
作・演出:森ただひろ